さざなみホール(豊積の里文化総合センター)

三陽アートギャラリー「ちらっとのぞいてきました」第12回目です。

今回紹介するのは、滋賀県・野洲市(旧中主町)にある、さざなみホール(豊積の里文化総合センター)です。

田園の中にぽつりと、その建物はあります。

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設計は、今は亡き黒川紀章(くろかわ・きしょう)。

黒川紀章の作品は5月に紹介していますが、そのブログの最後にも、この施設を紹介しています。

竣工は平成4年。

当時は、滋賀県に黒川紀章の作品ができた!と、随分興奮した記憶があります。

そのせいあってか、好きな作品のひとつです。

今でもインパクトがありますね。

屋根はかね勾配(45度)で、幾何学的なデザイン。

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手前正面の棟がホワイエ、奥の扇型屋根のところがホールです。

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ホワイエ内部。

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天井も、かね勾配ですね。

ホールの外観。

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グレーの床面は人工池でしたが、今では水が抜かれています。残念・・・

ホワイエからホール(客席)に続くアプローチ。

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きっと湖面を渡る雰囲気だったんでしょうね・・・

RCの大壁面は、リブと円形のクボミでデザインされています。

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窓まわりのディテール。

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リブ形状の役物タイルは、RCのリブと統一感を持たせていますね。

裏側の外観。

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結構大きな壁面ですが、あまり気になりません。

裏面にある大きなFIX窓。

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この窓は舞台の奥にあり、バック幕を開けると、客席から外の景色が見える仕掛けになっています。

こんな景色です。

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大道具搬入口。

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普通はGL(地盤面)より高い位置にありますが、ここでは逆に地盤を下げています。

おしゃれ心一杯の庇。

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結構、片持ちで出ていますね。

両サイドの棟(左側の切妻屋根)には、事務室や会議室が配置されています。

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かなり天井高さを絞っています。

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天井には照明は無く、器具は壁面上部の入り隅に設置されています。

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天井が低いがゆえに、誘導灯も行き場がありません(笑)

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赤い印は衝突を防止する為に貼られたテープ。

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ガラスのリブが廊下側に出ているので、きっと危険なのでしょう。

男子トイレの様子。

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使用されている器具も、壁面のデザインも至って普通です。

避難経路のサイン。

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あまり役立っていないような・・・

施設管理者によって作成・貼付けられた案内図。

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最初からデザインして欲しい部分ですね。

洗練された外観に比べて、内部のデザインがやや甘いように感じます。

外部にあるRCの構造物は、機械設置スペースのようです。

これはLPG庫。

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空調室外機置き場。

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これ以上シンプルにできない?駐輪場。

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最後に一言・・・

竣工後15年以上経過した建物を見て、特にコンクリート外壁の汚れが目立ちました。

当時は美しかった人工池も、きっと水道代や藻の発生、清掃費用等の問題で無くなってしまったのでしょう。

維持管理がしっかり行き届いていないことが、大変残念です。

公共建築には、やはりメンテナンスの容易さが求められますね。

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【建物データ】

設  計:黒川紀章/黒川紀章建築都市設計事務所

所在地:滋賀県野洲市比留田3313-3

用  途:文化ホール

構  造:鉄筋コンクリート造、鉄骨造

規    模:地上1階(ぶどう棚等除く)

竣    工:1992年7月

掲    載:新建築1993年2月号

 

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