JR二条駅

三陽アートギャラリー「ちらっとのぞいてきました」第32回です。

ここ数カ月、大型施設の紹介が続きましたので、今月は少し違う視点でいき

たいと思います(笑)

今回紹介するのは、JR二条駅です。

設計は浦辺設計です。

浦辺設計は学校をはじめ、公共施設を数多く手がけている設計事務所です。

私達の身近なところでは、信楽の滋賀県立陶芸の森(陶芸館・産業展示館・

創作研修館)を設計されています。

早速、建物の紹介を進めていきます。

いきなりですが、駅の看板からスタートです!

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決して「鉄道オタク」ではありません・・・

JR二条駅は、山陰本線で京都駅から2つ目の駅です。

駅に降りてみてびっくり!

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なんと、ホームの屋根が木造ではありませんか!

屋根の全景。

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緩やかなアールになっており、温かい雰囲気で、とても美しいです!

この屋根は、骨組みを三角形に組む「トラス」と呼ばれる架構方式が、大きな

特徴となっています。

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どこがすごいか?というと、トラスが木造である!ということなんです。

元々、鉄骨造でトラス構造というのは昔からあるのですが、これだけの規模を

木造とすることは、費用も割り高となるので、結構珍しいですね(驚)

トラスの一番の特徴は、大きなスパンをつくれるということです。

つまり、柱の本数を減らせる訳です。

少し見にくいですが、プラットホームには柱がありません!

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では、柱はどこか?というと線路の外側にあります。

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柱も1本ではなく、三角形で組まれています。

きっと大きな力がかかるのでしょう?柱は鉄骨とサンドイッチされています。

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グレー色のところがスチール(鉄骨)ですね・・・

ゆるやかなアールは天井も高く、とても爽快です!

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この部分は換気口でしょうか?

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明かりは見えません・・・

説明が遅くなりましたが、この駅は高架駅となっています。

早速、1階(改札付近)をのぞいてみます。

結構綺麗な印象です。

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ん~何かイメージと違います。

そうです、木が全く使用されていません。

トイレもこの通り。

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淡い期待を持ちつつ、改札を抜けて、駅の東西を結ぶ歩行者自由通路へ。

天井を見上げても、木はありません・・・残念の一言!

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気分を変えて、駅前ロータリーに出てみます。

木造トラス屋根の全景。

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ユニークな形ではありますが、少しインパクトに欠けますね。

側面から見ると、外側にも膨らんでいるのが良くわかります。

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駅のサインはJR共通?

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下から柱を見上げると、V字型でカコイイですね!

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雨を貯める飾りマスをあえて大きくし、見せるデザインとしていますね。

外をウロウロしてた時、電車がホームに入ってきました。

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良く見ると、自慢のトラス屋根から電車がはみ出ているではありませんか!!

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慌てて、プラットホームに戻ってみます。

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そこには、ありきたりの折版屋根が・・・

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来た時には、全く気づきませんでした。

屋根が重なった部分。

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せっかくの木造トラス屋根が台無しですね・・・

せめてこの部分だけでも、木造にして欲しかったなぁ~

最後になりますが、この建物は1997年にグットデザイン賞、又、優れた鉄道

関連の優れたプロジェクトに贈られる、ブルネル賞(奨励賞)を受賞しています。

確かに、今から15年も前に作られた木造トラス屋根は、当時としては画期的

だったと思います。

しかし、もう少し駅全体をトータルコーディネートして欲しかったです。

【設計データ】

設    計:株式会社浦辺設計

所在地:京都府京都市中京区西ノ京栂尾町3

用    途:駅舎

構    造:鉄筋コンクリート造 一部木造

規    模:地上2階

竣    工:1996年6月

掲    載 :新建築1996年12月P216