沢の鶴資料館

三陽アートギャラリー「ちらっとのぞいてきました」第45回目です。

あっという間に12月・・・今年も残すところ、あと1ヶ月となりましたね。

先月16日に、会社の研修旅行で神戸に行ったのですが、そこでイイ感じの

物があったので紹介したいと思います。

今回は神戸市灘区にある「沢の鶴資料館」です。

設計は神戸市内にある黒田建築設計事務所です。

阪神電鉄大石駅から海岸に向かって10分程歩くと、少しボリュームの大きい

造建物が見えてきます。

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正面より建物全体を見る。

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シンボリックな門柱が印象的。

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建物銘板には「灘・西郷」の文字が・・・

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建物前には、少し広めの広場があります。

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何やらモニュメントのようなものを発見!

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「揆(はね)つるべ」との解説がありました。

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井戸の水をテコの原理を用いて、効率的に汲み上げる器具のようです。

建物入口の様子。

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自動ドアはありません(笑)

その脇には酒樽が積まれていました。

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なかなかイイ感じです!

ふと足元に目をやると、簡易なスロープがありました。

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後から慌てて取り付けた感じですね・・・

早速、中に入ってみます。

入口脇にある受付。

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木製ですが、ちょっとミスマッチで残念。

せめて民芸調にして欲しかったです。

壁面にはパネル展示が・・・

「震災からの再建」と書かれています。

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解説を読むと、この施設は阪神淡路大震災で全てが倒壊し、再建されたこと

が分りました。

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跡形もなく潰れているのがわかります。

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何と、木造免震システムにて再建されたと、書かれているではありませんか!

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外観からは想像できませんが、ハイテクな建物だったのですね(驚)

奥に目を向けると、「澤の鶴」の看板が・・・とても目立ちます。

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たくさんの椅子が並べられていますね!

団体客が、資料館の説明を受けるスペースのようです。

ちょうど、団体客が来館。

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一緒に説明を聞きました(笑)

解説用TVも設置されています。

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来館者が自由に見れるようになっています。

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ふと、近くにある柱を見ると、途中で継がれているのがわかります。

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「追掛大栓継ぎ」と言われる継手です。高校で習ったような気がします(笑)

続いて、入口左側にある展示コーナーへ・・・

酒蔵の様子が再現されています。

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解説には「槽場(ふなば)」と書かれています。

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酒樽や道具類も、間近で見ることができます。

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イイ感じの空間・・・と思いきや、空調機が無造作に置かれていました。

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格子で囲うとか、少し工夫して欲しかったですね。

続いて2階に上がってみます。

もちろん、階段も木造です!

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手摺のディテール。

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2階も展示スペースとなっていました。

天井は張ってなく、小屋組が見えています。

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「澤之鶴」と書かれたポスターを発見!

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レトロな雰囲気を醸し出していますね。

更に、順路に沿って進むと、建物裏の階段は鉄骨となっていました。

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正面からは見えないので、問題ありませんね!

階段下にある屋外トイレ。蔵風のデザインです。

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階段から続く渡り廊下を進むと、ミュージアムショップ(売店)が併設されてい

ました。

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沢の鶴は勿論、色んな日本酒や加工品を購入することができます。

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来館記念に・・・と、小さな純米原酒を購入!

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再び、建物正面に戻ってみます。

屋根は本瓦葺きです。

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太い縦のラインが印象的です。

雨樋も銅板製で、とても高級感があります。

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横引き管も埋設とせず、良く考えられていますね。

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外部巾木は石張りです。

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床下換気口も、丁寧にデザインされています。

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最後になりますが、細かなところもしっかりデザインされていて、とても質の高

設計だなぁ~と感じました。

酒作りの様子が、展示物を交えて見ることができ、大人だけでなく、子供でも

十分楽しめる施設だと感じました。

それでいて、何と入場料は無料 なんです!

神戸というと、メリケンパークや異人館を思い浮かべる人も多いと思いますが、

灘の酒蔵めぐりは、逆に新鮮かも知れません。

沢の鶴資料館は、売店で日本酒の試飲もできるので、寒~くなるこれからの

季節、是非とものぞいてみて下さい!

 

【設計データ】

設    計:黒田建築設計事務所

所在地:兵庫県神戸市灘区大石南町1丁目29-1

用    途:資料館

構    造:木造(免震構造)

規    模:地上2階

竣    工:1999年3月

掲    載 :-