高志の国文学館

三陽アートギャラリー「ちらっとのぞいてきました」第75回目です。

新緑の6月を迎えましたが、先月は本当に5月?と思うほど、暑い日があり

ましたね(笑)

梅雨入り間近ですが、頑張っていきたいと思います!

今回紹介するのは、三陽建設株式会社・富山営業所の、すぐ近くにあります

「高志(こうし)の国文学館」です。

この施設は、使用されなくなった知事公館を改修し、新たにミュージアム棟

を増築することによって、 県の文学館として再生されました。

設計はプロポーザルで最優秀に選ばれた、シーラカンスアンドアソシエイツ

です。

早速、建物をのぞいてみましょう!

富山駅から市電が通るメインを南へ進み、少し奥に入ると建物が姿を現し

ます。

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開口部がほとんど無い2つの箱が、とても印象的!

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変わった外壁だなぁ~と、近づいてみると・・・

アルミ鋳物のパネルではありませんか(驚)

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パネルのディテール。

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表面は、かなり凹凸があります。

更に目を凝らして見ると、葉っぱがデザインされていました!

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後で調べたところによると、 越中万葉で詠まれた15種類の植物の葉が、

鋳込まれているそうです(驚)

さすが、文学館ですね!

建物の奥には、3台分の駐車スペースが設けてあります。

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ピクトサインがありませんが、身障者用でしょうか? 

黒御影石に彫られた建物銘板。

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小さな身障者用案内が、ここにありました。

少し不親切ですね・・・

奥に見えるのは旧知事公館のようです。

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建物正面より入口を見る。

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北入口と書かれた案内板は、バランスに欠ける大きさで残念・・・

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玄関庇の軒天部分。

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角材が流してありますが、アルミパネルとは、合わない感じがします。

風除室を抜けて中に入ってみます。

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アルミパネルを内部まで続けていますね・・・

知事公館への渡り廊下。

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足元には間接照明が入れてあります。

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少し照度が高いかも・・・

明るい雰囲気の部屋は、親子スペースです。

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天井も高く、開放感一杯です!

壁面を利用して、絵本書架を設けています。

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奥に部屋があるのかなぁ~?と思いきや・・・

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内部は階段下を利用した、お話しスペースでした(笑)

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この隠れ家的な雰囲気が、きっと人気なのでしょう!

続いては、恒例のトイレチェックです!

内壁はコンクリート打放し仕上げです。

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これは子供用の手洗いでしょうか?

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少し低すぎないかなぁ~

施設の中心にある展示ホール。

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ゆったりとして、落ち着きのある雰囲気です。

左隅にあるハイサイドライトの効果で、かなり明るいです!

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展示してあるブロンズ像は誰でしょうか?

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解説には、万葉集の代表的な歌人「大伴家持」と書かれていました。

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こちらの空間は、ライブラリーコーナー。

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図書館のように、沢山の本がある訳ではありません・・・

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大きなガラス越しに、とても綺麗な公園が広がっています。

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ガラス前に置かれたソファーは、富山県出身の家具デザイナー・藤江和子

氏の作品です。

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時間があれば、1日中ここに座って居たいです(笑)

自動扉から奥のスペースへ・・・

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このエリアの内壁も、コンクリート打放し仕上げとなっています。

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こんな奥に、傘立てやロッカールームが・・・?

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どうやら、こちら側が正面玄関だったようです(笑)

ここから外部に出てみます 。

かなり深い庇ですね!

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天井は北入口と同じ、角材仕上げとなっています。

アルミパネルと接してないので、違和感がありません。

庇に添って歩いて行くと、公園が更に広がっていました(驚)

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こちらからの外観は、変化があってGOODです!

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と言うか・・・こちらが正面なので当然ですね(笑)

ウェーブを持たせたアプローチ。

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ユニークですが、かなり歩きにくそう・・・

豪華すぎるベンチに、目を奪われます(笑)

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一番手前にある建物銘板。

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正面入口から、建物全景を見る。

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最後になりますが、静かな住宅街に佇む文学館の印象は如何でしたか?

ボリュームの大きな建物ですが、公園の中に配置する事により、威圧感が

柔いでいて、とても落ち着いた雰囲気でした。

その反面、外壁のアルミパネルが、私には少し冷たい印象に思えました。

富山の主要産業であるアルミ製品を使用したと思いますが、もう少し工夫

あっても、良かったかも知れません。

北陸新幹線の開業で身近になった富山。

観光を兼ねて、是非とものぞいてみてください!

【設計データ】

設    計:㈱シーラカンスアンドアソシエイツ

所在地:富山県富山市船橋南町2-22

用    途:文学館

構    造:鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造

規    模:地上2階

竣    工:2012年7月

掲 載:新建築2013年1月号P167