新美南吉記念館

三陽アートギャラリー「ちらっとのぞいてきました」第108回です。

3月になって、ようやく春の兆しとなりましたね・・・

暖かくなる分、花粉症が心配ですが、皆さんは大丈夫でしょうか?

半田市の作品が2回続きましたが、今月も半田市にあります「新美南吉記念館」を紹介したいと思います。

新美南吉は日本の児童文学作家で「ごん狐」が有名ですよね!

この施設は、1994年6月、新美南吉生誕80周年・没後50周年を記念して、愛知県建築士会が主催した全国コンペにより建てられました。

1等賞となったのは、新家良浩、岡村雅弘、石田純治の3氏で、共同受賞しました。

では、早速のぞいてみたいと思います。

駐車場に車を停めて少し歩くと、綺麗なステンドグラスがお出迎え。

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隣には、JFEスチール寄贈のモニュメント。

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全て「ごん狐」ですね・・・(笑)

敷地全体の案内図がありました。

屋外トイレ棟です。

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壁面一杯の看板は、少し上品さに欠けますね・・・

奥に進むと、盛り上がった丘を発見!

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どうやら、これが記念館のようです(驚)

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地下に入口???

ということは、これが屋上(屋根)なのでしょうか・・・

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さすがコンペ受賞作品!ユニークです。

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波打ったウェーブは、狐の「しっぽ」のようにも見えますね!

側壁は総ガラス張りになっています。

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平均地盤面は、ちゃんと計算したのでしょうか?(笑)

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ここが記念館の玄関のようです。

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正面扉は少し控え目でコンパクト。

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中に入ると、すぐに受付があります。

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壁面に、直接掲示物が貼られていて、とても残念・・・

総合案内板を発見しましたが、何だか良くわかりません。

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受付前のホールは、2層吹き抜け。

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シルバーのシリンダーはダクト兼用でしょうか?

手摺子のアクリ板は、きっと後から張られたのでしょう・・・

ここで恒例のトイレチェック!

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トイレらしくない扉は、少し違和感があります。

この扉の奥に、本当にトイレがあるのでしょうか?

ちゃんとありました(笑)

どうしても古さを感じずには、いられませんね。

通路を進んでいきます・・・

足元には、手作り感一杯のサイン。

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図書閲覧室の入口。

このデザインは、好みが分かれるところです。

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子供には好評かも・・・

室内は、とてもシンプル。

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職員不足なのでしょうか?受付が物置きになっています。

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迷路のような、変な空間が出来ています。

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スロープで2階に上がってみます。

上部から資料室を臨む。

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突きあたりのスペースは、とても中途半端。

ここから階段で下りるのですが、ちょっと危ない感じがします。

変な段差は、つまづきそう・・・

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雨漏れや結露は大丈夫?

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段差を無理やり処理したスロープ。

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床に勾配がついている資料室。

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少し無理があるのでは?

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本当に、段差だらけです・・・

デザイン優先で、機能的にはNGですね!

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展示ケースが、可愛いそうに見えてなりません(泣)

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ここは地下のレベルなので、中庭で採光を取り入れています。

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古さを感じさせるAVコーナー。

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予算を確保して、是非とも更新して欲しい処です。

後から設置したエアコンでしょうか?

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ミュージアムコーナー。

喫茶コーナー兼用のようです・・・

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再び外に出て、屋上の芝生を歩いてみます・・・

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もし雨漏れしたら、絶対にわからないです(笑)

とても危なっかしい納まり。

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ここは、変な突き当たりのあった処ですね?

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何か使用目的があったのでしょうか?

建物の奥?裏側です・・・

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工事中のような雰囲気。

全くメンテされていない手摺。

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雨を全て受けるような窪み(驚)

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本当に大丈夫?と叫びたくなります!

道路に面した外壁。

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とても殺風景で見苦しいです・・・残念でなりません。

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空調設備改修工事の看板。

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改修が必要な処だらけでは?

最後になりますが、コンペ受賞作品の記念館はいかがでしたか?

私の率直な意見として、デザインを優先したあげく、おかしな処だらけの問題作だと思います。

建物を半地下にしたコンセプトが、どこにあるのでしょうか?

「新美南吉」 が泣いているように思えてなりません・・・

行政は、もっと視点を変えて施設づくりをして欲しいと感じました。

【設計データ】

設 計:新家良浩/新家良浩建築工房

所在地:愛知県半田市岩滑西町1丁目10-1

用 途:博物館

構 造:鉄筋コンクリート造

規 模:地上1階、地下2階

竣 工:1994年6月

掲 載 :新建築1994年7月号