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工場で実施すべきSDGsへの取り組みとは?食品メーカーの事例も紹介

更新日 : 2024/06/21
工場で実施すべきSDGsへの取り組みとは?食品メーカーの事例も紹介

近年、世界的なテーマとしてSDGsへの取り組みが個人だけでなく企業の活動においても重要です。とりわけ、食品工場などの製造業においては様々な観点から高い水準でのSDGsへの取り組みが必須と言えるでしょう。

本記事では工場で実施すべきSDGsへの取り組みについて、実際の企業の取り組み事例を踏まえて解説します。

自社工場でのSDGsへの取り組みに課題をお抱えの方はぜひご覧ください。

SDGsとは?

SDGs(エスディージーズ)は、「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれます。2015年に国連が採択した、2030年までに達成を目指す17のグローバルな目標のことを指します。

SDGsは、地球上のすべての人々が平和と繁栄を享受し、環境を守りながら持続可能な発展を実現することを目指すとされ、企業活動もSDGsの目標に沿うことが求められるのです。

工場がSDGsに取り組むべき理由

持続可能な開発目標(SDGs)は、企業にとって重要な指針です。工場でSDGsに取り組むべき理由について、以下に詳しく説明します。

企業イメージの向上

SDGsに取り組むことで、企業の社会的責任を果たしていることをアピールできます。消費者や取引先からの評価が高まり、企業イメージ向上が期待できるのです。特に、環境保護や地域社会への貢献を積極的に行うことは、ブランドの信頼性と魅力が増します。

法規制への対応

環境保護や労働条件の改善に関する法規制は年々厳しくなっています。SDGsに沿った取り組みを行うことで、これらの法規制に適切に対応し、コンプライアンスを保つことが可能です。

こういった対応を事前に行うことで法的リスクを軽減し、罰則や罰金のリスクを避けることができます。

長期的な競争力の向上

SDGsに基づいた持続可能な経営は、長期的な競争力を向上させます。

エネルギー効率の向上や廃棄物削減など、コスト削減につながる取り組みを通じて、経済的にもメリットがあります。

さらに、持続可能な製品やサービスの開発は、新たな市場機会を生み出し、事業の多様化と拡大を促進します。

長期的なリスクへの軽減

気候変動や資源枯渇など、長期的なリスクに対してもSDGsに取り組むことで備えることができます。

環境に配慮した取り組みを行うことで、自然災害や資源価格の変動による影響を最小限に抑えることが可能です。

また、サプライチェーン全体での持続可能性を確保することで、供給リスクを軽減し、事業の安定性を高めることができます。

従業員満足度

SDGsに取り組むことで、従業員の満足度も向上します。

職場の環境改善や労働条件の向上は、従業員のモチベーションとエンゲージメントを高めるでしょう。また、社会貢献活動に参加することで、従業員が企業の一員としての誇りを持ちやすくなり、離職率の低下や人材の定着につながります。

CSR活動

SDGsに取り組むことは、企業の社会的責任(CSR)活動の一環としても重要です。地域社会や環境に対する責任を果たすことで、地域との関係を強化し、企業の社会的評価を高めることができます。CSR活動を通じて、地域社会との協力関係を築き、共に持続可能な未来を目指すことができます。

工場で実践できる「17項目」の目標

SDGs17の目標

持続可能な開発目標(SDGs)は、企業が社会的責任を果たし、持続可能な社会を実現するための重要な指針です。「17項目」の中で工場においても持続可能な経営の推進に繋がる目標を解説します。

目標2.飢餓をゼロに

食品工場の活動は飢餓をなくすための取り組みに直結します。

例えば、生産過程で発生する余剰食品をフードバンクや地域の福祉施設に寄付することで、食糧支援を行うことが可能です。また、持続可能な農業支援プログラムを通じて、地域の農家との協力関係を築き、安全で栄養価の高い食品の供給を確保できます。

目標3.すべての人に健康と福祉を

食品工場では、安全で健康的な食品の生産を通じて、消費者の健康を支えます。さらに、従業員に対しても、健康診断の実施や健康管理プログラムの提供を行い、働く人々の健康維持を支援します。これらの実現のためには職場の衛生管理を徹底し、健康的な労働環境を整えることが重要です。

目標5.ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダー平等を推進するために、男女問わず平等な雇用機会を提供することが重要です。また、女性のキャリア支援プログラムを導入し、管理職への登用を積極的に行うことも必要でしょう。

育児休暇や介護休暇などの制度を整備し、仕事と家庭の両立を支援することも、多様な人材が活躍できる職場の実現に直結します。

目標7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

工場では、再生可能エネルギーの導入やエネルギー効率の向上を図ることで、持続可能なエネルギーの使用を推進します。

太陽光発電システムの導入や、省エネルギー設備の設置により、エネルギー消費量を削減し、環境負荷を軽減します。これにより、持続可能なエネルギー利用の促進が可能です。

目標8.働きがいも経済成長も

従業員が働きがいを感じる職場づくりを進めるために、職場環境の改善やスキルアップのための教育・訓練プログラムを充実させます。

公平な評価制度を導入し、従業員の努力や成果を適切に評価しましょう。また、安全で健康的な労働環境を整備することで、従業員の満足度と生産性を向上させることも重要です。

目標12.つくる責任つかう責任

持続可能な生産と消費を実現するために、廃棄物の削減やリサイクルの推進が重要です。

生産過程での資源効率を向上させ、無駄のない生産体制を構築します。また、製品のライフサイクル全体を通じて、環境への影響を最小限に抑える取り組みも必須と言えるでしょう。消費者に対しても、持続可能な消費行動を促進する情報提供を行います。

メーカー・工場でのSDGsへの取り組み事例

ここでは、メーカーや工場で実施しているSDGsへの取り組みについて簡単にご紹介します。

フタバ食品株式会社

氷菓子・ラクトアイス・冷凍餃子などを手掛けるフタバ食品株式会社ではSDGsの17の目標を自社で4つの指針に落とし込み、実践しています。

地元のプロスポーツ団体と共催で小学校を訪問し、教育活動を行ったり、地元で料理教室を開催したり、拠点ごとのクリーンエネルギーを活用したりと多岐に渡ります。

SDGsへの取り組み|フタバ食品株式会社 (futabafoods.co.jp)

エスビー食品株式会社

カレーや香辛料、調味料を主に製造するヱスビー食品株式会社ではSDGsへの取り組みを「社会・環境への対応」、「ダイバーシティの推進」、「社員の健康増進」の3つの大きなテーマに大分し、それぞれの中でさらに具体的な項目を設けて実践しています。

ハラール対応商品や動物性原材料不使用商品など、自社の製品ならではの取り組みも特徴的です。

エスビー食品とSDGs|サステナビリティ|エスビー食品株式会社 (sbfoods.co.jp)

鈴木食品製造株式会社

国内産の果実を中心に製造販売を行う鈴木食品製造株式会社では、「添加物の軽減」「教育活動」「リサイクル、リユースの推進」「エネルギーの効率化」「水環境の改善」を具体的なテーマに掲げ、SDGsの推進に取り組んでいます。

りんごの皮・芯やシロップの残液を地元の農業者に提供し、有効活用してもらうなど、果実の加工業ならではの取り組みも見られます。

SDGsへの取り組み | 鈴木食品製造株式会社 (suzukifoods.co.jp)

まとめ

食品工場で実践できるSDGsの取り組みについて解説しました。SDGsへの取り組みは環境への配慮に留まらず様々な観点から実践できます。

食品工場で実践できる取り組みも多岐にわたるため、ぜひ本記事を参考に自社でできるSDGsへの取り組みを実践してみてください。

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