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工場・倉庫の外壁塗装・屋根塗装のメンテナンスの必要性とメリット

更新日 : 2023/10/04
工場・倉庫の外壁塗装・屋根塗装のメンテナンスの必要性とメリット

建物の面積が大きい工場や倉庫などは、建物全体のメンテナンスや修繕を行うとなると多くの時間と費用がかかります。屋根や外壁の定期的なメンテナンスや塗装工事の必要性は理解していても、後回しにしてしまっているというケースもあるでしょう。

しかし、塗装工事を先送りにしてしまうと、企業の顔ともいえる工場・倉庫の外観イメージを損ね、最悪の場合は屋根や外壁から雨漏りを引き起こし、操業を止めなければならない事態を招くリスクがあります。

この記事では、工場や倉庫の屋根塗装・外壁塗装のメンテナンスの必要性とそのメリットについて紹介します。

外壁塗装・屋根塗装の定期点検とメンテナンスの必要性

工場や倉庫などに限らず、建物は完成したその瞬間から劣化が始まります。屋根や外壁の塗装も例外ではありません。そして、塗装には外観をきれいに見せる意外にも、建物を雨や風や紫外線から守る役割があります。塗装の少しの剝がれやひび割れを放置してしまうと、雨漏りが起こり、内壁や断熱材を劣化させる事もあります。その結果、外壁の塗り替えだけでなく内壁や断熱材の交換などが必要になり、工事がさらに大掛かりなものとなってしまいます。

外壁の塗り替えだけの場合は操業を止めずに行えることがほとんどですが、内壁や断熱材の交換となると一部の生産を止める必要性や操業自体を止めなければならない可能性が出てきます。そうならないために定期点検と必要に応じたメンテナンスが重要です。

適切な塗装メンテナンスのメリット

建物の中で最も負担の大きな部分は屋根といわれています。常に太陽光や風雨に晒されるため、外壁と比べると3倍ほどの紫外線を浴びるといわれています。次に劣化が早いのが外壁です。そのため、屋根塗装・外壁塗装の適切なメンテナンスは工場・倉庫にとって次のようなメリットをもたらします。

メリット1:防水・防さび・抗菌性による資産価値の維持

塗装による最大のメリットは防水加工による資産価値の維持です。屋根倉庫によく使用される板金屋根やトタン屋根は錆が発生しやすいため、放置すると劣化が進み雨漏りの原因になります。塗装メンテナンスをすることにより錆の発生を抑えられ、屋根材の保護につながります。

外壁も同様に、適切な塗装メンテナンスを行うことで、苔やカビ、藻の繁殖を抑える効果があり、結果的に建物の寿命維持につながります。

「積雪がある」「潮風が吹く」なども建物の立地に合わせて適切な塗料を使用したメンテナンスを行うことで、屋根と外壁の劣化を遅らせ工場や倉庫を守ってくれます。

メリット2:遮熱性能・断熱性能の向上による省エネ効果

2つ目のメリットは、遮熱性能・断熱性能の向上による省エネ効果です。遮熱は熱を遮ることで、屋根からの赤外線を弾いて室内へ温度を伝わりにくくするため、工場・倉庫内の室温の上昇を抑えられます。一方の断熱は、熱が極力伝わらないようにすることです。

夏場は熱の侵入を防ぎ、冬場は室内の暖かさを逃さず、室温の変化を抑えられます。

工場・倉庫の構造によっても違いはありますが、作業を行うときの快適性を確保でき、熱中症などの予防にもつながります。また、冷暖房費を抑えられるなどの要因から光熱費の節約やCO2削減も期待できます。 

塗装以外の倉庫の暑さ対策と具体的な方法は、倉庫での暑さ対策とは?暑さ対策の重要性と具体的な方法を解説した記事をご覧ください。

メリット3:外観の改善による企業イメージ向上

3つ目のメリットは、最もイメージが付きやすい建物の外観を美しくすることによるイメージ向上です。企業の顔ともいえる工場・倉庫の外観がボロボロの状態だと、近隣住民や取引先に、「管理が行き届いていない。」「修繕費用が捻出できないのかな」などのよくないイメージを持たれかねません。塗装メンテナンスにより、外観を改善することで近隣住民や取引先からの印象をアップする効果が期待できます。最近では、低汚染性が高い塗料も増えています。汚れが付きにくく外観の美しさを維持しやすいため、外壁塗装などに採用されています。

メリット4:従業員のモチベーション向上

4つ目のメリットは、建物の美観を維持することによる従業員のモチベーション向上です。

先程の近隣住民や取引先同様に、毎日出社し、働く工場や倉庫の塗装がはがれてボロボロの状態よりも、建物の美観を維持することにより、従業員の美意識や職場への愛着が沸きます。その結果、働く事へのモチベーションが向上し、定着率向上にもつながる可能性があります。

工場・倉庫における屋根・外壁塗装の塗替え時期

工場・倉庫における塗装メンテナンスのメリットの次に、塗り替え時期について説明します。

塗料が耐用年数に近づいたとき

工場・倉庫における外壁や屋根の塗り替え時期の目安の一つとして塗料の耐用年数があげられます。塗装の耐用年数は塗装の種類とグレードにもよりますが、約10年〜15年が目安になります。

・アクリル系塗料:5~8年

・ウレタン系塗料:7~10年

・シリコン系塗料:10~13年

・フッ素系塗料:13~15年

・無機塗料:15~20年

塗装のはがれや劣化、汚れや色あせが目立つようであれば、耐用年数を待たずに早めに塗装メンテナンスを検討しましょう。

防水性や遮熱性を向上したいとき

メリットでも記載したとおり、塗料には防水性や遮熱・断熱機能を持つものがあります。工場や倉庫の防水性や遮熱性を向上したいときも塗り替えの適切なタイミングとなるでしょう。

これらは結果的に建物自体の耐久性も向上させます。

屋根や外壁が劣化してきたとき

屋根・外壁塗装の塗替え時期の目安として耐用年数がありますが、環境によっては耐用年数よりも早期に劣化する事があります。目視で劣化が確認できる状態になると早期に塗装メンテナンスが必要です。耐用年数に関わらず専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

簡単にできる外壁塗り替え時期の見極め

メンテナンスは大切とはいえ、目視でどういった状態が早期に点検やメンテナンスが必要なのか分からないという方に、簡単に確認できる見極め方法を紹介します。屋根塗装の劣化については、ご自身で確認をするとなると危険なことも多いため、必ず専門業者に点検を依頼しましょう。

外壁の変色や退色が起きている

新築時には鮮やかで光沢のある美しい外壁ですが、築年数が経過すると色ツヤが落ちてきます。これは、塗料に含まれている樹脂が劣化することで、本来の塗料の色が変わってしまったり、ツヤがなくなってしまうという症状です。この症状を変色・退色と呼び、外壁塗装・屋根塗装を考えるべき初期症状と言われています。

チョーキング現象が起きている

次に、外壁塗装や屋根塗装の塗り替え時期を見極めるためのポイントとして分かりやすいものが『チョーキング』です。建物の外壁の表面を擦ると、手や衣服に白い粉のようなものが付着した経験はないでしょうか。これは、先ほど紹介した変色・退色の症状がさらに進み、塗料の塗膜が「粉化」している状況で、顔料や樹脂が粉となって付着している状態です。

こういった状況になると、撥水性が低下もしくは消失している状態ですので、塗り替えのタイミングです。

塗膜の浮き・膨れがある

こちらも塗膜の劣化症状として分かりやすいポイントです。紫外線や酸性雨などの影響によって、塗膜が付着力を失ってしまい、下地や下地調整剤との間に破断が生じることで、外壁の表面に水膨れのような減少が起きている状態です。表面には塗料が残っており、剥がれなどはないため、「まだ大丈夫」とメンテナンスを先延ばしにしてしまっているケースが良く見られます。しかし、この症状を放置してしまうと、塗膜だけでなく、下地の劣化に繋がるため、こちらも塗り替えを検討する時期と言えるでしょう。

塗膜の剥がれがある

先程の塗膜の浮き・膨れがあるを放置していると、塗膜が剥がれ落ちてしまいます。この状態まで放置してしまった場合は、塗膜の効果は完全になくなっています。建物の美観が大きく損なわれるのはもちろん、外壁材や屋根材そのものへの劣化も急速に進行していると考えなければいけません。

塗膜の剥がれがある場合は、いつ雨漏りが発生してもおかしくない状況ですので、早急に塗り替えを行うべきタイミングとなります。

鉄部で錆が発生している

こちらは上でご紹介した症状を放置してしまった結果、鉄の部分が表面に現れ、素地に錆が発生してしまうという症状です。錆は広がるスピードが速く、腐食の原因にもなります。この状況を放置してしまうと腐食が進み、穴があいて雨漏りに繋がります。

この状況になる前に、塗り替えを行う必要があると考えましょう。ここまで進行してしまうと、塗装メンテナンスだけでは元の機能を維持する事ができなくなるため、工事費用も塗り替え工事より大きくなってしまいます。

シーリング(コーキング)の劣化

塗装メンテナンスの目安とは異なりますが、合わせて確認いただきたいシーリングについても紹介します。外壁の目地や窓、ドア枠などの周りは、シーリングによって防水処理が施されています。このシーリングも、塗料同様に、経年劣化により徐々に劣化します。シーリングの場合は「硬化」することにより、ひび割れや断裂が発生する可能性があります。

一般的に、シーリングの耐用年数は7〜10年程度となりますので、シーリングにひび割れや亀裂を見かけたら、外壁塗装や屋根塗装に合わせてシーリングの打ち替えも行う目安となります。

これらの塗装メンテナンスもシーリングの打ち替えも、足場の組立てが必要になる工事ですので、同時に実施することで個別に行うよりも工事費用を抑えることができます。

以上の項目を参考に、自社の外壁の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

工場・倉庫の外壁塗装に使用される塗料の種類と単価目安

一般的に工場・倉庫の外壁塗装に使用される主な塗料の種類は、「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」の4種類です。それぞれの特徴を解説します。

塗装工事の費用には、塗料以外にも足場を組む費用などが発生しますので、あくまで目安としてご覧ください。

アクリル塗料 平米あたり1,000円代

ウレタン塗料 平米あたり1,000円代後半から2,000円程度

シリコン塗料 平米あたり2,500~3,500円

フッ素塗料 平米あたり3,500~4,500円

屋根塗装にも同様の塗料が使用されますが、特に倉庫の屋根には遮熱・断熱機能を持った塗料が採用されるケースが増えています。こちらも様々なグレードがございますので建物に合わせてご提案が可能です。

工場・倉庫の塗装メンテナンスは専門家にご相談ください。

工場・倉庫の塗装メンテナンスを依頼する業者を選ぶ際に、価格は重要なポイントの一つですが、それ以上に、安全かつ快適な業務を行える提案がなされているかの確認も欠かせません。自社の社員や製品を守るためにも、いかに安全に配慮されているかもしっかりと見極める必要があります。

その点、工場・倉庫で多くの実績がある施工会社は、依頼主のさまざまな要望にも柔軟に対応できることが多く、過去の実績から自社にとって最適な提案を行える可能性が高いため、工場倉庫のメンテナンスや改修実績が豊富な施工会社に相談しましょう。

三陽建設では、工場や倉庫の改修経験が豊富で多くのノウハウを持っているため、安全かつ迅速な塗装工事が可能です。点検やメンテナンスを検討されている際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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